当院で治療可能な患者さん

原則として15歳以上、精神科、⼼療内科領域で扱う疾患をお持ちの患者さん、様々な悩み事をお持ちの⽅であればすべて診察、必要に応じて治療を⾏います。院⻑松本は英語での診療を⾏っており、多くの外国⼈患者さんも通院されています。⼊院ベッドはありませんので⼊院が必要な⽅には近隣の精神科病院(多数連携病院があります)をご紹介いたします。当院では⾝体疾患の有無についても注意を払っておりますので、そのような場合は適切な診療科、クリニックを紹介できるシステムになっています。クリニックが⼊居しているビルには脳神経外科、⽿⿐咽喉科、内科、透析、婦⼈科のクリニックがあり便利です。薬局は5階にひとつあります。また、当院は市⽴札幌病院の連携医療機関に認定されております。他院から転院をご希望の場合は、原則紹介状があると便利ですが、どうしても難しい場合はなくても対応可能な場合があります。

成人期の発達障害

最近では成⼈期の発達障害をご⾃⾝で疑って来院される⽅が⼤変増えています。特にADHD(注意⽋陥多動障害)と診断がつく⽅が増えております。不注意、多動、衝動性を幼児期からしめすものですが、⼤⼈になると不注意がより目⽴つようになり、仕事を持たれている⽅はとても苦労されているようです。当院では症状評価スケールを⽤いて正確な診断が可能で、またお薬と療養指導、時には環境調整の組み合わせにより患者さんにとってベストな治療を提供しています。うつ病や不安障害の背景にこのような発達障害が存在することは⼤変多く、早期に的確な診断をつけることは重要です。思い当たる⽅は⼀度来院の上、検査を受けることをお勧め致します。

外国⼈の⽅の診察

当院では英語での診察を⾏っていますので、多くの外国⼈の⽅がお⾒えになります。アメリカ、カナダ、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、コロンビア、ブルガリア、インドネシア、ガーナなど、東京並みのコスモポリタンぶりです。もちろん皆さん、相談内容も異なるのですが、診察中にそれぞれのお国ぶりや根本的な考え⽅の違いには驚かされますし、また⼤変勉強にもなっております。私も外国の⼤学で⻑年教鞭をとっていたので多少のことは当たり前と思っていたのですけど、やはりじっくり聞いてみると本当にその多様性があらためて分かるようになりました。異国の地に在って病気、特に精神を病むことは⼤変⾟いことです。これからも役に⽴てるよう頑張ります︕

漢⽅治療概観

漢⽅薬には馴染みやすいという⽅も多いと思いますが、精神科、⼼療内科での有⽤性についてご存知の⽅は少ないのではと思います。しかーし、当院で加療中の患者さんの多くが症状によっては漢⽅治療を受けられています。漢⽅薬を使うことで、⻄洋薬の⽤量を減らして副作⽤を改善したり、不安、抑うつを治療したり、精神の不調からくる⾝体の症状を軽減したりすることができます。また既に⾝体症状があり、免疫機能が低下している⽅にもリンパ球を活性化したり腸内細菌を整えることで気⼒や体⼒を回復させることもできます。⼥性では⽣理前や更年期の不快気分の改善にも効果的です。とにかく⻄洋薬でできないことの⽳埋めをしっかりやってくれる漢⽅は、私の診療の⼒強い味⽅なのです。今後さらに詳しい情報を発信してゆきます。

時効性製剤(デポ剤)

前回の勉強会では時効性製剤(デポ剤)についてのお話がありました。あまり聞きなれない⽅もおられると思いますので今回のテーマとして取り上げました。デポ剤とは、2週ないし1か⽉に⼀度だけ筋⾁内に注射することでその効果が⼀般の服薬と同等に持続するものです。現在までに最近多⽤される非定型抗精神病薬としては2剤、そして今週さらに1剤が追加されます。これらはリスペリドン(リスパダール)、パリペリドン(インベエガ)、アリピプラゾール(エビリファイ)で、全て統合失調症の薬です。以前から定型抗精神病薬(第⼀世代とも呼ばれ、少し古い薬)でのデポ剤は存在していましたが、副作⽤の点で問題もあり、またこのような薬物を患者さんに無理やり投薬して管理してしまうのは⼈権的に問題があるのではなどの偏⾒があり、⼀時この剤型はすたれかけていました。
しかし、統合失調症の患者さんの中には病識に乏しく、副作⽤を嫌がり、またきちんと服薬することが病気のため困難であるという⽅達が多くいて、それらの問題を改善するデポ剤が再発予防に有効であることがわかってきました。また患者さんの中には、社会復帰も目指しておられる⽅もおり、そのような⽅には、⽇中服薬しないでいられて仕事やプライベートな⽣活を充実させることのできるという⾯でデポ剤は有⽤であると思います。さらに⾔えば、デポ剤への切り替えで副作⽤も軽減でき、症状のさらなる改善が得られる患者さんが多くいることも確かです。おそらくデポ剤投与後の薬剤の⾎中濃度が安定していることが⼤きな要因でしょう。私も病院勤務医時代から、多くの患者さんがデポ剤によってよりよい⽣活を送れるようになることを経験してきました。上記のお薬を服薬しているが、なかなか症状コントロールが、社会⽣活がうまくゆかない患者さんは⼀度ご相談いただければと思います。

ネット依存症

ネット依存症についてのシンポジウムに参加してきました。Facebook、LINEなどのsocial network service(SNS)、オンラインゲームなどが特に依存性が⾼く、仕事や勉強以外での使⽤が5時間以上を超えると危険性が⾼まるとのことです。成⼈に⽐較して思春期の⼦供達の⽅が圧倒的に問題のあるネット使⽤が多く、課⾦制のゲームを販売する会社のターゲットになり、タバコなどと同じようにその後も強迫的に使⽤を続けるようになるとのことでした。しかし、国際的な診断基準は未だに確⽴しておらず、⽇本などが中⼼となりWHOにも働きかけているようです。私のクリニックでも多くの若者が多⼤な時間とお⾦をネットやスマホに浪費しており、それを取り上げると家庭内暴⼒やうつ状態に陥ることをよく⾒ていました。もしかするとそのような精神状態の変化は依存症に⾒られる離脱症状かもしれません。このような⾏動に対する嗜癖は、アルコールや薬物などの化学物質に対する依存症と同⼀のものとして扱うことができ、それに関連する脳の部位(報酬系と呼ばれます)も共通であることが知られています。うつ病や発達障害などの精神疾患との合併も多いことが既に知られています。社会構造の問題も考えなければいけないとは思いますが、皆さん⼀⼈⼀⼈がこの疾患概念についてきちんとした知識を持ち、常に細⼼の注意を払って今後の動向を⾒守る必要があります。

統合失調症についての特集記事がでます。

⽉刊ケア「統合失調症」特集原稿2015-7⽉に掲載予定の取材記事です。統合失調症についてわかりやすく解説したものですので、皆さん是非読んでみてください。

正しい理解に基づく治療と⽀援が重要
統合失調症

 統合失調症と聞くと、重度の病気でなかなか治りにくいと思う⼈はいないだろうか。しかし精神科が扱う疾患の中では頻度が⾼く、近年ではさまざまな治療の選択肢が広がり、社会復帰が可能なまでに病気を取り巻く状況は変化してきている。⽉に約50⼈以上の統合失調症患者さんが訪れているという、まつもとメンタルクリニック(北区)の松本出(まつもと いずる)院⻑にお話を伺った。

100⼈に1⼈が罹患する珍しくない疾患

 統合失調症は、考えがまとまりにくくなったり気持ちが不安定になったりする状態が続く精神疾患。精神科ではうつ病などと並ぶ代表的な病気で、100⼈に1⼈の割合で発症するとされ、多くは10代後半から30代前半くらいまでに発病のピークがあるという。
「統合失調症の本質的な原因は解明されていませんが、前頭葉の機能障害による認知機能障害が疾患の中核であるということが分かってきています」(松本院⻑)。治らないのではという悪いイメージを持っている⼈も多いかも知れないが、治療薬やリハビリテーションの進歩によって社会復帰が可能となるまでに回復する病気となってきているという。

症状があっても本⼈は⾃覚がない

 症状は、陽性症状、陰性症状、情動障害、認知機能障害の4つに分類することができる。「陽性症状は本来あるはずのないものを⾒たり、聞いたりする幻覚や幻聴、あるべきでないことを信じ込んだりする妄想などの症状で、発症直後の急性期に起こる症状です。幻覚や妄想⾃体は他の精神疾患でも認められますが、統合失調症に特徴的なのは、本⼈に命令したりその存在を否定したりする内容の幻聴や他⼈が⾃分の悪⼝を⾔っているのではないか、バカにしているのではないかという疑い(被害関係妄想)などがあげられます。うつ病でも類似した症状が起こることがありますが、その違いは気分との同調があるかどうかという点がポイントとなります。うつ病の場合には気分が落ち込んでいる時期を中⼼としてこれらの症状が起こりますが、統合失調症では気分と無関係にこれらの症状が起こります。また⾃分の周囲の環境が無気味に変容して迫ってくる、誰かに付け狙われているという思い込みもよくみられます。このような症状があっても本⼈には病気だという認識がない(病識の⽋如)も特徴的です」。
 陰性症状は陽性症状とは反対に本来あるべきものがなくなる状態で、表情や感情などがなくなって無表情になったり、意欲が低下して引きこもってしまったりすることがよく認められる。陰性症状は、慢性期に徐々に始まり⻑期間にわたって患者さんとその家族を苦しめるものである。
 情動障害は主にうつ状態であることが多く、急性期の陽性症状治療後にみられることが多い。認知機能障害とは注意⼒や集中⼒が持続しない、記憶障害、判断⼒が鈍る、物事の段取りが分からなくなるなど統合失調症の中核ともいえる症状で、患者さんの社会⽣活を困難にする⼀⼤要因である。
 「認知機能障害は発症前の前駆段階からあるといわれており、発症の5年程前には既に不登校や引きこもりなど社会的適応が不⼗分になっているケースがよくみられます。現在は病気の早期発⾒・早期の治療的介⼊のためにこの前駆段階の症状の研究が進められています。近年注目されている発達障害でも類似した症状がありますが、発達障害では症状が初めから⼀定ですが、統合失調症ではある程度の年齢を過ぎてから徐々に症状が現れる傾向があります。この分野は現在まだ研究段階であり、今後の進展が期待されます」。

変化する症状に合わせた薬物療法

 治療は薬物療法やリハビリテーションで、精神症状の緩和はもちろんのこと、認知機能の低下を予防し、場合によってはそれ⾼めることを目標として進めていく。患者さんは病気に対する⾃覚がないことも多いが、まつもとメンタルクリニックではパンフレットや⼼理教育などを通して、患者さんや家族に病気に対する理解を深めてもらっているという。また治療を⾏っていく際にも、患者さんの病気の状態を明確に説明してから、どのように薬剤を選択、変更していくのかなどを相談しながら共に⽅針を決定していくように努めている。
 「治療の中⼼は薬物療法で、非定型抗精神薬といわれる抗精神薬が主流となっています。幻覚や幻聴、妄想などの症状が強い場合にそれを緩和する作⽤があり、現在は3剤まで併⽤することが出来ますが、できるだけ単剤での使⽤を⼼がけるように推奨されています。薬剤の副作⽤、特に鎮静効果が強すぎると認知機能を妨げてしまい社会復帰が遅れる可能性があることから、変化する症状に合わせてバランスをとって治療を進めていく必要があります」。

 急性期の陽性症状は、薬物療法を開始して約1〜2か⽉で落ち着いてくる。その後は認知機能を助け、再発を予防する目的で薬物療法を進めていく。
 「脳内神経伝達物質であるドーパミンの作⽤をブロックするドーパミンアンタゴニストというタイプの薬などがよく⽤いられますが、薬が強過ぎると副作⽤で陰性症状が悪化し、意欲やモチベーションの低下などが起こることがあります。そこで脳内の様々な部位に作⽤して効果を表すMARTAという薬剤や、ドーパミンという神経伝達物質の通り道を完全に遮断することなく、そのシステムのバランスをとる作⽤があるDSS(ドーパミン・システム・スタビライザー)という種類の薬剤が認可され、よりよい効果を得ながらかつ副作⽤の軽減も可能となっています」。
 統合失調症は再発を防ぐことが重要な病気で、症状がある程度収まっても薬を継続的に飲み続ける必要がある。そのため薬剤の形状などが⼯夫され、⼀⽇の服薬回数が1回ですんだり、⽔なしで飲むことが出来る(⼝腔内崩壊錠)などが可能となっている。また薬剤の中には注射薬もあり、1度の注射で2週間〜1か⽉効果が持続し、患者さんの服薬管理の負担軽減に役⽴つものもある。
 「再発の⼤きな原因の⼀つに服薬が継続できない、不規則になるということがあり、これも病気の症状の⼀つといえるかもしれません。統合失調症は再発を繰り返すと前頭葉の委縮が進⾏し、それとともに認知機能がさらに悪化することが知られています。低い認知機能はさまざまな⽇常・社会⽣活に必要な技能の低下をもたらし、患者さんの⽣活の質は悪化し、社会復帰が妨げられます。持続的に効果のある注射薬は⾎液中の薬剤濃度が安定していることから、確実に症状を改善し副作⽤が出にくいという利点もあり、当クリニックでは社会復帰に成功、定職が持続している事例もあります。患者さんからは、受診するとき以外は病気のことを忘れていられる、必要な⽇常⽣活により専念できるという声も聞かれます」。

家族もチーム医療の⼀員

 薬物療法以外にリハビリテーションも重要な治療となる。デイケアや作業所、就労⽀援などを通して対⼈スキルや社会的技能の習得などの促進が⾏われているが、地域で患者さんが安⼼して⽣活できるような受け⼊れ体制はまだ不⼗分なのが現状という。まつもとメンタルクリニックでは訪問看護ステーションや作業所などと連携し、トータルで患者さんをサポートする体制を整えているという。リハビリテーションの分野では認知機能に特化した認知リハビリテーションも⾏われるようになってきており、前頭葉を鍛えることで認知機能の底上げを図ることを目的としている。「簡単に⾔えば、脳トレのようなもので、集団で「伝⾔ゲーム」を⾏ったり、じゃんけんで相⼿より後に負ける⼿を出す「後だし負けじゃんけん」、「ジャスチャーゲーム」などさまざまなプログラムがあります。今後はコンピュータープログラムなども開発され、取り⼊れられていくのではと予測されます」。
 どのような病気もそうであるように、統合失調症も早期発⾒・治療を⾏うことが重要。リハビリテーションも急性期の強い症状が治まれば、早期に開始すること望ましいという。
 「多くの疾患に共通するように統合失調症の治療もチーム医療が重要です。医師、コメディカルなどの医療関係者と患者さん本⼈やそのご家族が協⼒して病気に向き合い、共通の正しい理解に基づきながら常に⼀緒に判断、選択を⾏いながら、継続的な治療と⽀援を⾏っていくことが⼤切です」。

私の⾷習慣

今回は私の普段の⾷⽣活について公表したいと思います。おそらく皆さんにはもっと役に⽴つと思われる情報です。クリニックで診療する医師は、私⼀⼈のことはご存じですよね。ですからどんなことがあっても、滅多なことでは休めなーい︕、風邪引けなーい︕、親族にはそう簡単に死んではもらえなーい︕(関係ないか︕︕)、てなわけで最近3年間以上にわたって⾷事の習慣にはかなりのこだわりをもって過ごしてきています。それ以前は、ほんとにいい加減なものだったと今になると思えます。皆さんも免疫⼒up、便通改善、体⼒維持などのために是非お試しください。
1)⽣ジュース
裁断型ではなくゆっくりと押し出すタイプのジューサを使っています。あまり勢いよく裁断してしまうと熱で酵素が破壊されてしまいます。レシピは簡単、リンゴ1個、⼈参中2本、レモン2個をざっくり切りジューサに⼊れるだけです。これで⼤体400cc位ができます。⾷物繊維、ビタミン、酵素、カロテン、ペクチンなど重要な栄養素が取れます。ジューサは3万円くらいと割⾼ですけど、もう3年以上毎⽇使って元はとれていますね。市販野菜ジュースは、⽢みも強く酵素も壊れていることがあるので注意が必要です。
2)穀類
⽩⽶は⽌めました。⽞⽶、発芽⽞⽶、胚芽⽶、雑穀のみとしています。よく噛まないといけないのであまり量を⾷べることなく、また栄養も豊富です。慣れれば⽩いお⽶は全く味気ないものになります。⽞⽶モチもよく利⽤しますし、パンは全粒粉のものに限っています。
3)野菜サラダ
原則カレー皿1杯を⼀⽇量として考え、季節のものをアレンジしています。ジュース、穀類もそうですが、ほぼ無農薬のものを使うことが多いです。輸⼊物などには防腐剤が多く使われている(TPPのバカ︕)ので注意しましょう。マヨネーズやドレッシングは控えめにし、オリーブオイルと塩をかけるか、そのまま何もかけずに⾷べてしまいます。ココナッツオイルもオリーブオイルと同じく不飽和脂肪酸が多いためいろいろ利⽤すると良いですね。
4)海藻
1⽇に必ずカップ1杯のメカブやモズクをたれで⾷べたり、またワカメなどを味噌汁に⼊れて摂取します。ミネラル、⾷物繊維さらに免疫⼒強化に重要なフコイダンが多く取れます。
5)⾖類
⾖乳は毎⽇1本をクリニックで、その他⿊⾖、インゲン、枝⾖などを必ず取ります。もちろん⾖腐や納⾖などもよいです。
6)いやいや⾷品
ニンニク、ショウガ、ニラ、⽟ねぎ、ネギなど、俗にいういやいや⾷材はいずれも循環をよくしたり免疫⼒を強化するのに効果的です。⾊々な料理に⼊れたり薬味として付け合せたりします。
7)キノコ
しいたけ、まいたけ、シメジなどを味噌汁に⼊れたり焼いたり天ぷらにしたりしています。やはり免疫⼒upに必要なβ―グルカンという物質が多く含まれていて⽋かせない⾷材です。
8)ヨーグルト
できるだけ常温に戻してから、オリゴ糖を多く含むはちみつを少したらし、キウイ、イチゴ、バナナなどのフルーツを少し⼊れて夜に⾷べるようにしています(朝よりも効果的)。オリゴ糖や上記の⾷物繊維は乳酸菌のエサになりますので、必ず⼀緒に取りましょう。乳酸菌は⽐較的弱い菌なので、胃酸の攻撃を避けて腸まで届けることが重要になります。
9)⾁類、⿂類
⽜⾁は⼀切⾷べなくなりました。代わりに鶏⾁をよく⾷べます。特に胸⾁には疲労回復効果の強いイミダペプチドが多く含まれるので積極的に⾷べるようにしています。塩麹に⼀晩つけるとぱさぱさしませんし、柔らかくになって味もよいのでおすすめです。⿂はやはりEPAの多く含まれる⻘⿂が多いですね。もともとイワシやサバ、アジなどは好きなのでよく⼤丸まで家内が買い出しに⾏ってくれます。豚⾁は元気を出したい時だけ、カツやしゃぶしゃぶなどでたまにですが⾷べています。原則4つ⾜動物の⾁はあまり⾷べません。
10) 外⾷
嫌いではありませんが、⼤体が寿司かそば、ウナギがごくたまに、でしょうか。⽇本⾷が主ですが、時々有機イタリアンなども利⽤します。外⾷をするにしてもその他の必須⾷材ができるだけバランスをとれるように⼯夫しています。
11)⾷事ノート
もう3年半、ずっとつけています。これがあると⾷材の取り漏れがほとんどなくなりますよ。
12)忘れていましたが減塩はかなり徹底しています。家では醤油、塩、味噌がほとんど
減りません。醤油のかわりにだし醤油やポン酢をよく使います。最も味噌のような発酵⾷品は腸内環境の整備にはよいので、薄めの味噌汁などで取るようにしています。

以上のような⾷⽣活を、もう3年半以上にわたり続けていますが、その間ほとんど風邪はひきませんし体⼒的にも充実していると感じています。あと漢⽅薬を⼀つだけ、これらに加えて服⽤しています。これは誰にでも合うものではないので実際の薬剤名は⾔わないでおきます。最後になりましたが、この⾷⽣活を定着させ維持できているのは、ひとえに今の家内の献⾝的な努⼒にあることを付け加えさせてください。彼⼥はずっと私のこだわりに付き合ってくれ⽀えてくれています。もちろん同じものを⼀緒に⾷べてくれています。感謝、感謝です。

⼦供と危険な遊び

最近の⽶ブリティッシュ・コロンビア⼤学の研究によれば、⼦供が⾼いところに登ってみたり、⼈があまり⾏かないようなところに皆で探検に出かけたりするような「⾃由でこだわりのない遊び⽅」が⼦供にとって⻑期的にみると有益であることが分かってきたようです。親が過剰に⼼配をして保護的な環境を作りすぎるよりも、⼦供たちだけで遊び、ひっくり返ったり、喧嘩で顔を腫らしたり、膝⼩僧をすりむいたり、時には友⼈とうまくゆかずに⼼が傷つくことでさえも⼦供たちのバランスのよい⼼の成⻑に必要であるとのことです。⼤⼈たちにとって⼀⾒危険にみえる荒っぽい遊び⽅も、⼦供たちの⾝体活動量の増加につながりますし、⼦供は⼦供でちゃんと折り合いをつけて調整しているので以外に⼤丈夫であるとのことです。⼤⼈があまりに管理をしすぎて、ああしろこうしろ、それはダメ、危ない、など制限を加えてしまうと、⼦供は未知のものはすべて危険だと考えるようになり、あえてそれにチャレンジする⾃分の能⼒に⾃信が持てなくなってしまうことがあるようです。⼦どもにも誰にも指⽰されないで動ける時間が必要なのです。確かに、我々が⼦供の時に⽐べるとわんぱく⼩僧のグループなんかはすっかり⾒られなくなっていますよね。皆さんは⾃分の⼦供に接する時にこんなこと考えたことはありますか︖過保護になりすぎて、つい⾃分の不安を解消するために⾏動して、それが⼦供の⾃主性を妨げていることはないでしょうか︖⼦供を指⽰がないと動けない受動的な⼈間にしていないでしょうか︖この論⽂を読んでみて、また⾃分で書いた履歴書を読み返してみて、あらら私の両親の放任主義も結構いけていたのだと思いました。それでも私の場合、⼀歩間違えば死んでいてもおかしくないような遊び⽅をしていたので、もう少し誰かが注意してくれてもよかったと思う今⽇この頃ではあります。

不安とその対処法について

我々は、⽇常の様々な局⾯において⽇々不安というものに直⾯させられますね。不安のない⽇はないと⾔っても過⾔ではありません。私もクリニックの患者さんのことはもちろん、⾃分の将来設計のこと、お⾦のこと(もちろん資産運⽤などではなく、お⾦がないことへの不安)、鎌倉に残してきたおふくろのこと、ひいては愛⽝の⼤和君と武蔵君の去勢⼿術(いよいよ来週です、何しろ⽟がなくなるイコール性転換⼿術でしょ、そりゃ不安ですよ)のことなど様々な不安を抱えて毎⽇を過ごしています。不安は様々な現れ⽅をします。動悸、息苦しさや発汗などの⾃律神経症状、イライラ、パニックなどの感情症状、回避や強迫的になるなどの⾏為としての変化、⾃分の⾝体や感情について過度に⼼配するなどの認知⾯での変化などがありますね。でも不安とは本来あって当たり前のものであって、「成功しないと」「間違ってはいけない」などと考える向上⼼のある⼈ほど不安は強くなるものです。⾔ってみれば、不安がなければそれを乗り越えようと努⼒することもないわけで、それでは⼈間は進歩しないわけなのです。少し古い例ですか、アメリカとソ連の冷戦時代にはお互いがいつ襲ってくるか不安なのでそれに対処しようと必死になった結果、科学技術が⾶躍的に進歩してしまった(どうやら悪い⽅向へですが)などがあります。しかし、不安も度がすぎるとノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が変化をはじめ、不安が不安を呼ぶ、へたをするとうつ病になってしまうこともあり、そうなると全く逆の効果しか⽣まれなくなります。従って、「今、ここで」に集中してベストを尽くすために、不安を適切にコントロールすることが重要になります。薬物に頼らずにセルフコントロールを⾏う⽅法が様々提唱されていますが、ここでは⾃⽴訓練法をご紹介いたします。⾃⽴訓練法とはドイツの精神医学者であるシュルツによって提唱された⼼⾝のリラックスを目的とする⾃⼰催眠法です。まず部屋の照明を暗くしてゆったりと腰かけましょう。それから「気持ちが落ち着いている」と2-3回繰り返してつぶやいてください。その後、同じことを⼼の中で数回イメージしましょう。続いて次の6つのステップを順番に⾏っていきます。いずれもイメージを思い浮かべることで実際の感覚の変化が得られるまで⾏います。1)⼿⾜が重たい(右⼿、左⼿、右⾜、左⾜の順で)2)⼿⾜が暖かい(1)と同じ順で)3)⼼臓が静かに正しく打っている 4)楽に呼吸している5)おなかが温かい 6)頭が⼼地よく涼しい。これらを知覚できたら最後に両⼿を思い切りひろげ
たり、背伸びをしたり、深呼吸をしてリセットしましょう。以上を最初は15分くらいかけてゆっくり⾏いますが、慣れてくると5分くらいでできるようになりますよ。毎⽇毎⽇、私たちの脳は動きっぱなしで休まる時がありませんよね。せめて就寝前のわずかな時間でも有効に利⽤して、忙しい⽇常から意識を離しリラックスすることを⼼がけましょう。