月別アーカイブ: 2016年1月

医療川柳

【医師と患者の関係】

•所見みて ああこの人か 思い出す
•街中で あいさつする人 患者かな?
•脈をとる 私の脈が 速くなり
•頑張れど 患者に上手く 届かない
•またひとつ 患者さんに 教えられ
•患者様 医者もいつかは 患者様
•医師とても 避けられぬのは 死の病
•患者より 大事なことが この稼業
•患者のため はかった便宜が 命取り

【患者の一言】

•お大事に 患者が告げる 診察後
•コンピュータが 患者でないわ 私診て
•我がカルテ 患児に言われた ミミズの絵?
  •処方薬 お金ないのと 間引きされ
•金がいる 診察しても 治らない
•薬代 給料こえて 支払えず

【最近の患者】

•抗生剤 出さぬと患者に 叱られる
•子の病気 気にするしないは 親次第
•なんでかな 外人だらけの ER
•急患は たまにしか乗らない 救急車

【高齢化】

•臨終に けちをつけるは 遠縁者
•病院は 医者も患者も 高齢化
•寝たきりで いつまで生きる つもりかな
•高齢者 一歩後ゆく 高齢医師
•高齢者 わがまま患者に 殺される

【よくある一コマ】

•カルテには 大事なことは 抜け落ちる
•洗濯に 出した白衣が なくなった
•学会に 行きたいために 小変更
•様子見る 言ったはいいが どうしよう
•注射系 怒りそうな人ほど 失敗する

幼児期からデジ物への依存が進んでます。

 米国小児科学会(AAP)は11月2日、都市部で低所得家庭の幼児ほぼ全員が携帯機器を利用しており、4歳までに大半の幼児が自分の携帯を所有しているという調査結果を紹介した。Pediatrics誌12月号オンライン版に掲載。

 2013年の携帯メディア機器所有に関する研究では、所得による情報格差(デジタルディバイド:Digital Divide)が浮き彫りになった。しかし、フィラデルフィアのマイノリティーの低所得層の親350人を調査した2014年後半の所有率を見ると、テレビが97%、タブレット83%、スマートフォン77%、ビデオ56%、コンピューター58%、インターネットアクセス59%と、急速に格差が縮まっている現状が浮き彫りになった。

 小児に限ってみると、ゲームやビデオ鑑賞、アプリなどで携帯機器を毎日利用している1歳以下は44%で、2歳児になるとその割合は77%にも上昇することが判明。また、小児全体では97%が携帯機器を利用していた。小児の携帯機器所有率は、2歳までにテレビを上回り、4歳児では自分のテレビを所有している者は半数だったのに対し、自分の携帯機器については約4分の3が所有していることも明らかになった。

 小児の携帯機器の利用が、認知、社会、感情の発達にどう影響するのかはほとんど知られていないため、多くの低年齢児が自分の携帯機器を所有している現状について、本研究著者らは危惧している。

牛乳危険論

以前から議論がありますが、どうなんでしょうかねえ。私は、コーヒーに少し垂らすくらいしか使わなくなりましたが。医師の間でも見解は分かれているよです。ちなみに欧米ではかなり消費量が減っているようです

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 牛乳の摂取が体に良くないとする「牛乳悪玉論」が、しばしばマスコミなどに取り上げられている。2015年は、母親タレントが「牛乳は有害だから子供に飲ませていない」とテレビで発言したことが、ちょっとした話題になった。牛乳は本当にリスキーなのか、健康状態が良い人であっても摂取に慎重になるべき食品なのだろうか。

摂取慎重派
 牛乳の「負の面」を指摘する議論は、以前から繰り返されている。その根拠は、乳癌との関連や摂取によってかえって骨が弱くなるというものなど様々。研究論文からインターネット上の匿名情報まで簡単に目にすることができる。

 比較的最近では、スウェーデンで約6万人の女性と約4万5000人の男性を対象にしたコホート試験の検証で、1日3杯以上の牛乳摂取と死亡や骨折リスク上昇との関連が示唆された(『死亡と骨折リスク、牛乳3杯摂取で増』を参照)。こうした背景から、医療従事者の間でも牛乳を積極的に摂取してきた風潮への疑念は少なからず上がっている。

摂取奨励派
 アレルギー体質であったり、乳糖を分解できない体質であったりする人は牛乳の摂取を控えるべきであることは論を待たない。だが、日本では長らく牛乳が健康に良い食品の代表のように扱われ、学校教育で「牛乳に含まれるカルシウムは骨を作る」と給食に牛乳を出したり、保健指導で骨折予防策として牛乳の摂取を奨励したりしてきた。

 牛乳摂取に警鐘を鳴らす悪玉論に対し、「科学的な根拠に基づかない」と真っ向から否定する意見も当然ある。骨粗鬆症財団は、ホームページに設置した一般向け「Q&Aコーナー」で、牛乳摂取と骨粗鬆症の関連を指摘する言説について「現段階では、科学的なデータに基づかない意見」と退けている(骨粗鬆症財団ホームページ)。また、牛乳を飲むとカルシウム濃度が急上昇し、腎臓結石を心配する質問には「通常の摂取量であれば腎臓結石の原因になり得ない」との回答を示し、むしろ摂取を控えることによるカルシウム不足の方が問題との見解を示している。

なんとも

恐ろしい話じゃないですか!

 テレビゲームは子どもの脳の発達に悪影響を与えると、東北大加齢医学研究所の研究グループが発表した。調査した竹内光准教授(神経科学)は「ゲームに興じる時間と脳の発達の遅れは比例する」と警告する。

 グループは宮城県在住の5~18歳283人を対象に、脳画像解析と知能検査を実施した。

 磁気共鳴画像装置(MRI)で脳を調べると、テレビゲームで長時間遊ぶ子どもは、物事を認知したり記憶したりする領域の発達が遅れていた。

 快楽を感じたときに出る神経伝達物質「ドーパミン」の過剰放出により、意欲をつかさどる領域にも悪影響があった。これは覚せい剤常用者と同じ特徴だという。

 また、テレビゲームで遊ぶ時間が長ければ長い子どもほど言語能力が低く、類似する言葉を見つけたり、読み上げられた算数の文章題に暗算で答えたりする検査の成績が劣っていた。

 3年後に再び調査すると、テレビゲームが習慣化している子どもは脳の発達がさらに遅れていた。

謹賀新年

皆さん、明けましておめでとうございます。本年が皆様にとって素晴らしい年であることを祈念しております。年頭にあたって、今回は「武士道」について少し述べさせていただきます。
「武士道」という書物、ご存じのとおり今から100年以上前に新渡戸稲造によって書き上げられた本ですね。「武士道」では、文字どおり、武士が重視した伝統的な価値観や行動規範が述べられていますが、その普遍性には大いなるものがあり、今なお時代や国境を越えて読み継がれています。武士道には、それを記した特別な書物は存在しませんでした。元来は日本の風土の中で自然に発生してきた、不文律の「掟」であったのです。新渡戸によってはじめて体系的にまとめられ世に知られるようになりました。新渡戸は「武士道」のなかで、武士が重んじた価値として7つの徳目を説いていますが、最も代表的なものが、「義」「勇」「礼」の3つです。
 「義」とは、「人として必ず守らなければならない道」のことです。徳目の中でも武士によってもっとも重んじられたものです。ここで重要なのは、道を守り正義を追求することは時として理屈に合わない状況を生むこともある、ということです。義をなすことは、「不合理の精神」を生む可能性を秘めているのです。 しかし、それでもなお、義を重んじることは、長期的に見ればその人の徳を高め、他人から信頼され、それを通して社会に貢献することにつながるのです。
 「勇」。恐れることなく敵陣に切り込むことが、武士には求められていたような印象が先行しますが、これは間違ったとらえ方です。勇とは、「義を見てせざるは勇なきなり」という言葉があるように、ただ単に豪胆な行動をとることではなく、「義」に裏打ちされた行動でなければならないのです。向こう見ずな挑戦や後先考えない行動は逆に軽蔑されていました。また、勇とは、どんな困難な状況に陥っても動じない平常心を持てることも意味していました。
 「礼」というと「礼儀」、「マナー」など、儀式的、作法的なことを連想しがちですよね。もちろんそれも大切ですが、「礼」とは「相手の価値は世界中の何物にも勝る」という考え方に基づき、「他者の喜びや悲しみを自分のことのように感じる能力でもある」と述べられています。
 義、勇、礼。この三つを頭において実行を心がけるだけで、人の生き方はずいぶん変わってくると思いませんか。人と争ったり傷つけ合うこともことなく、「武士道」の格言、「最善の勝利は血を流さずに得た勝利である」を目指して己を律してゆく一年にしたいものですね。