代打の馬場君、世界が注目の打席です!
月別アーカイブ: 2015年7月
不安とその対処法について
我々は、日常の様々な局面において日々不安というものに直面させられますね。不安のない日はないと言っても過言ではありません。私もクリニックの患者さんのことはもちろん、自分の将来設計のこと、お金のこと(もちろん資産運用などではなく、お金がないことへの不安)、鎌倉に残してきたおふくろのこと、ひいては愛犬の大和君と武蔵君の去勢手術(いよいよ来週です、何しろ玉がなくなるイコール性転換手術でしょ、そりゃ不安ですよ)のことなど様々な不安を抱えて毎日を過ごしています。不安は様々な現れ方をします。動悸、息苦しさや発汗などの自律神経症状、イライラ、パニックなどの感情症状、回避や強迫的になるなどの行為としての変化、自分の身体や感情について過度に心配するなどの認知面での変化などがありますね。でも不安とは本来あって当たり前のものであって、「成功しないと」「間違ってはいけない」などと考える向上心のある人ほど不安は強くなるものです。言ってみれば、不安がなければそれを乗り越えようと努力することもないわけで、それでは人間は進歩しないわけなのです。少し古い例ですか、アメリカとソ連の冷戦時代にはお互いがいつ襲ってくるか不安なのでそれに対処しようと必死になった結果、科学技術が飛躍的に進歩してしまった(どうやら悪い方向へですが)などがあります。しかし、不安も度がすぎるとノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が変化をはじめ、不安が不安を呼ぶ、へたをするとうつ病になってしまうこともあり、そうなると全く逆の効果しか生まれなくなります。従って、「今、ここで」に集中してベストを尽くすために、不安を適切にコントロールすることが重要になります。薬物に頼らずにセルフコントロールを行う方法が様々提唱されていますが、ここでは自立訓練法をご紹介いたします。自立訓練法とはドイツの精神医学者であるシュルツによって提唱された心身のリラックスを目的とする自己催眠法です。まず部屋の照明を暗くしてゆったりと腰かけましょう。それから「気持ちが落ち着いている」と2-3回繰り返してつぶやいてください。その後、同じことを心の中で数回イメージしましょう。続いて次の6つのステップを順番に行っていきます。いずれもイメージを思い浮かべることで実際の感覚の変化が得られるまで行います。1)手足が重たい(右手、左手、右足、左足の順で)2)手足が暖かい(1)と同じ順で)3)心臓が静かに正しく打っている 4)楽に呼吸している 5)おなかが温かい 6)頭が心地よく涼しい。これらを知覚できたら最後に両手を思い切りひろげたり、背伸びをしたり、深呼吸をしてリセットしましょう。以上を最初は15分くらいかけてゆっくり行いますが、慣れてくると5分くらいでできるようになりますよ。毎日毎日、私たちの脳は動きっぱなしで休まる時がありませんよね。せめて就寝前のわずかな時間でも有効に利用して、忙しい日常から意識を離しリラックスすることを心がけましょう。
こんなふうに生きれたら
読売新聞、平成27年7月18日の記事からです。
へき地医療18年 富永忠弘(1927~2013)
石巻市・牡鹿半島の寄磯浜。人口約350人の小さな漁村には、今も読み継がれている冊子がある。「一病息災 浜でも里でも」。寄磯診療所の所長だった富永忠弘が、旧牡鹿町の広報に寄せたコラム集だ。
「一家に1冊。気になることがあれば、パラパラめくるんだ」。漁師で地元区長の渡辺洋悦ようえつ(63)は語る。
「歩け歩けの生活習慣を」「水分はたくさんとろう」。冊子には、当たり前の病気の予防法が並ぶ。だがそれは、富永が医者人生最後の18年で、医療過疎地の人びとに伝えたいことだった。
東北大病院で内科医として勤務し、同大教授や仙台オープン病院の院長を務めた富永は67歳だった1995年、医師の募集に応じて診療所にやって来た。「そんな偉い先生が何で寄磯にって、みんな驚いた」と渡辺は振り返る。
富永は直前に膀胱ぼうこうがんが見つかり、余命1年と宣告されていた。妻の洋子(82)は「絶対にやめてください」と懇願したが、「へき地医療は若い頃からの夢」と曲げなかった。石巻の開業医の家に生まれ、都市部の大病院に勤めるなか、医療格差の現実を思い知らされていったという。
日曜の夕方、仙台市の自宅から車で寄磯に向かう。自炊しながら木曜の昼まで診療し、仙台に戻る。寄磯では畑を耕し、野菜を患者らに配った。がんは手術し、再発することはなかった。
「薬や注射に頼り過ぎちゃダメだよ」。看護師として支えた佐々木美智子(58)は、口癖のように患者を諭していた富永の声が印象深い。「運動や食生活の改善で健康に暮らせるようにすることが、医療のあるべき姿だと先生は考えていた」と話す。
渡辺の母・あい子(83)も富永の教えを聞いた1人だ。高血圧で診療所に通った。「体を動かすことが秘訣ひけつ」と言われ、なるべく歩くようにすると、血圧が下がった。「先生のおかげだべな」
震災で海沿いの診療所は跡形もなく流された。80歳を超えていた富永は、仙台の自宅で「寄磯が心配だ」と何度も口にした。周囲の反対をよそに、診療所の跡地を訪れたのは約1か月後。同行した長男の剛(58)は、杖つえを手にカルテの残骸を拾い集めた父の姿が忘れられない。「寄磯を心から大切に思っていたんだ」と感じ入った。
診療所は2011年秋、高台に建てたプレハブで再開された。富永も一線に戻ったが、体調を崩して13年4月から休み、帰らぬ人となった。
「診察が終わったらみんなとたばこ。俺の親父おやじとよく酒も飲んでた。もっと長生きしてほしかったな」と渡辺。あの時、反対した洋子も、今は夫の思いが分かる気がする。「仕事と寄磯の人たちが大好きだった。みなさんに支えられて、いい人生を送らせてもらえたと思う」(敬称略)
近影
子供と危険な遊び
最近の米ブリティッシュ・コロンビア大学の研究によれば、子供が高いところに登ってみたり、人があまり行かないようなところに皆で探検に出かけたりするような「自由でこだわりのない遊び方」が子供にとって長期的にみると有益であることが分かってきたようです。親が過剰に心配をして保護的な環境を作りすぎるよりも、子供たちだけで遊び、ひっくり返ったり、喧嘩で顔を腫らしたり、膝小僧をすりむいたり、時には友人とうまくゆかずに心が傷つくことでさえも子供たちのバランスのよい心の成長に必要であるとのことです。大人たちにとって一見危険にみえる荒っぽい遊び方も、子供たちの身体活動量の増加につながりますし、子供は子供でちゃんと折り合いをつけて調整しているので以外に大丈夫であるとのことです。大人があまりに管理をしすぎて、ああしろこうしろ、それはダメ、危ない、など制限を加えてしまうと、子供は未知のものはすべて危険だと考えるようになり、あえてそれにチャレンジする自分の能力に自信が持てなくなってしまうことがあるようです。子どもにも誰にも指示されないで動ける時間が必要なのです。確かに、我々が子供の時に比べるとわんぱく小僧のグループなんかはすっかり見られなくなっていますよね。皆さんは自分の子供に接する時にこんなこと考えたことはありますか?過保護になりすぎて、つい自分の不安を解消するために行動して、それが子供の自主性を妨げていることはないでしょうか?子供を指示がないと動けない受動的な人間にしていないでしょうか?この論文を読んでみて、また自分で書いた履歴書を読み返してみて、あらら私の両親の放任主義も結構いけていたのだと思いました。それでも私の場合、一歩間違えば死んでいてもおかしくないような遊び方をしていたので、もう少し誰かが注意してくれてもよかったと思う今日この頃ではあります。
動物救急センターに行ってきました
私の食習慣
今回は私の普段の食生活について公表したいと思います。「私の履歴書」(恥の上塗り履歴書?)も更新予定ですが、おそらく皆さんにはもっと役に立つと思われる情報です。クリニックで診療する医師は、私一人のことはご存じですよね。ですからどんなことがあっても、滅多なことでは休めなーい!、風邪引けなーい!、親族にはそう簡単に死んではもらえなーい!(関係ないか!!)、てなわけで最近3年間以上にわたって食事の習慣にはかなりのこだわりをもって過ごしてきています。それ以前は、ほんとにいい加減なものだったと今になると思えます。皆さんも免疫力up、便通改善、体力維持などのために是非お試しください。
1)生ジュース
裁断型ではなくゆっくりと押し出すタイプのジューサを使っています。あまり勢いよく裁断してしまうと熱で酵素が破壊されてしまいます。レシピは簡単、リンゴ1個、人参中2本、レモン2個をざっくり切りジューサに入れるだけです。これで大体400cc位ができます。食物繊維、ビタミン、酵素、カロテン、ペクチンなど重要な栄養素が取れます。ジューサは3万円くらいと割高ですけど、もう3年以上毎日使って元はとれていますね。市販野菜ジュースは、甘みも強く酵素も壊れていることがあるので注意が必要です。
2)穀類
白米は止めました。玄米、発芽玄米、胚芽米、雑穀のみとしています。よく噛まないといけないのであまり量を食べることなく、また栄養も豊富です。慣れれば白いお米は全く味気ないものになります。玄米モチもよく利用しますし、パンは全粒粉のものに限っています。
3)野菜サラダ
原則カレー皿1杯を一日量として考え、季節のものをアレンジしています。ジュース、穀類もそうですが、ほぼ無農薬のものを使うことが多いです。輸入物などには防腐剤が多く使われている(TPPのバカ!)ので注意しましょう。マヨネーズやドレッシングは控えめにし、オリーブオイルと塩をかけるか、そのまま何もかけずに食べてしまいます。ココナッツオイルもオリーブオイルと同じく不飽和脂肪酸が多いためいろいろ利用すると良いですね。
4)海藻
1日に必ずカップ1杯のメカブやモズクをたれで食べたり、またワカメなどを味噌汁に入れて摂取します。ミネラル、食物繊維さらに免疫力強化に重要なフコイダンが多く取れます。
5)豆類
豆乳は毎日1本をクリニックで、その他黒豆、インゲン、枝豆などを必ず取ります。もちろん豆腐や納豆などもよいです。
6)いやいや食品
ニンニク、ショウガ、ニラ、玉ねぎ、ネギなど、俗にいういやいや食材はいずれも循環をよくしたり免疫力を強化するのに効果的です。色々な料理に入れたり薬味として付け合せたりします。
7)キノコ
しいたけ、まいたけ、シメジなどを味噌汁に入れたり焼いたり天ぷらにしたりしています。やはり免疫力upに必要なβ―グルカンという物質が多く含まれていて欠かせない食材です。
8)ヨーグルト
できるだけ常温に戻してから、オリゴ糖を多く含むはちみつを少したらし、キウイ、イチゴ、バナナなどのフルーツを少し入れて夜に食べるようにしています(朝よりも効果的)。オリゴ糖や上記の食物繊維は乳酸菌のエサになりますので、必ず一緒に取りましょう。乳酸菌は比較的弱い菌なので、胃酸の攻撃を避けて腸まで届けることが重要になります。
9)肉類、魚類
牛肉は一切食べなくなりました。代わりに鶏肉をよく食べます。特に胸肉には疲労回復効果の強いイミダペプチドが多く含まれるので積極的に食べるようにしています。塩麹に一晩つけるとぱさぱさしませんし、柔らかくになって味もよいのでおすすめです。魚はやはりEPAの多く含まれる青魚が多いですね。もともとイワシやサバ、アジなどは好きなのでよく大丸まで家内が買い出しに行ってくれます。豚肉は元気を出したい時だけ、カツやしゃぶしゃぶなどでたまにですが食べています。原則4つ足動物の肉はあまり食べません。
10) 外食
嫌いではありませんが、大体が寿司かそば、ウナギがごくたまに、でしょうか。日本食が主ですが、時々有機イタリアンなども利用します。外食をするにしてもその他の必須食材ができるだけバランスをとれるように工夫しています。
11)食事ノート
もう3年半、ずっとつけています。これがあると食材の取り漏れがほとんどなくなりますよ。
12)忘れていましたが減塩はかなり徹底しています。家では醤油、塩、味噌がほとんど
減りません。醤油のかわりにだし醤油やポン酢をよく使います。最も味噌のような
発酵食品は腸内環境の整備にはよいので、薄めの味噌汁などで取るようにしていま
す。
以上のような食生活を、もう3年半以上にわたり続けていますが、その間ほとんど風邪はひきませんし体力的にも充実していると感じています。あと漢方薬を一つだけ、これらに加えて服用しています。これは誰にでも合うものではないので実際の薬剤名は言わないでおきます。最後になりましたが、この食生活を定着させ維持できているのは、ひとえに今の家内の献身的な努力にあることを付け加えさせてください。彼女はずっと私のこだわりに付き合ってくれ支えてくれています。もちろん同じものを一緒に食べてくれています。感謝、感謝です。