しばらく間が空いてしまいましたが、履歴書4をお送りいたします。前回は腰越小学校4年までのことでしたね。さて無事5年生に進級できた(小学生で落第はないか)私でしたが、学業に専念するわけでなく、また素行がおさまるわけでもありませんでした。新しく担任となったO先生は、前の担任とは違ってバリバリの体育系、白黒はっきりさせたい正義漢、大学で器械体操をやっていたとかで体育の時間になるとやたらとはりきり、全身白のジャージに身を固めて颯爽と跳び箱を披露するような方で、それを見ているとますます登校意欲がなくなるのでした(言ってはなんですけどだいたい嫌いなんです、こういった単細胞の人が)。いままで全く放任を気取っていた両親もさすがに焦ったのか、ちょうど近所にお住まいであった高校教師のH先生を見つけてきてくれました。父親がバス停で知り会ったという方で、神奈川の名門横須賀高校の数学教師でした。ちょうど定年を迎えられたとのことで、私の家庭教師を引き受けてくださったとのことでした。確か半年足らずではあったと思いますが、週に1度、1-2時間だけ数学を教えていただきました。H先生は、公式を教えて単純に答えを見つけるような方法は一切とらず、最低限のヒントを与えては辛抱強く私の解答を待つというやり方を一貫して行われました。私は、答え方が何通りでも考えられる、それよりも自分の頭で考えさせてくれる先生のやり方がいたく気に入っており、予習などは一切しないで先生との「数学問答」を楽しむことができました。先生とのお付き合いは本当に短いものでしたが、初めて勉強の面白さを教えてもらったおかげで5年の2学期以降は成績も一気に伸び、クラスで2-3番位につけるようになりました。あの頃は順位なんてつけてたんですね~。自分でもこの変化には戸惑いましたが、まあ周囲から褒められると悪い気もせずにせっせと勉学に励むようになりました。これに味をしめた両親は、ついでにありもしない音楽の才能を伸ばすと言い出し、5年、6年生時には音楽院に通わせてピアノを習い始めました。これは全く私の体質には合わなかったようで、ソナチネ位まではやれたのですが、見事に挫折。ただ楽しみだったのは、ピアノの先生がきれいな方であったこと、練習しないでゆくとピアノの横をたたいて叱られたことです。叱られるとその先生がますます美しく見えるので、わざと練習しないで行ったこともありました。これって・・・、Mでしょうか、やっぱり。先生が結婚して辞められると聞いた時には、寂しさと悔しさで大泣きして先生のお宅にまで押しかけ、一日中粘っていました。これって・・・、ストーカーでしょうか、やっぱり。まあ初恋ってことにしておきましょう。成績が多少上がったとはいえ田舎の漁村の小学校ですから、卒業時には一応鎌倉・御成町にある横浜国立大学付属中学を受験した(させられた?)のですが、見事に落第、やはり地元の腰越中学へと進みました。心の中では小学校時代からの仲間のいる、小汚いけれどat homeで気楽な中学に進むことを密かに喜んでいたのですけど。余談ですが、全く関係ないですが、SMAPの中居君はこの中学の後輩になります。考え方はまだ子供であり、夢は「プロ野球選手」としっかり卒業文集に書いていました。
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DeNA戦
だいぶ犬らしくなりました
統合失調症についての特集記事がでます。
月刊ケア「統合失調症」特集原稿2015-7月に掲載予定の取材記事です。統合失調症についてわかりやすく解説したものですので、皆さん是非読んでみてください。
正しい理解に基づく治療と支援が重要
統合失調症
統合失調症と聞くと、重度の病気でなかなか治りにくいと思う人はいないだろうか。しかし精神科が扱う疾患の中では頻度が高く、近年ではさまざまな治療の選択肢が広がり、社会復帰が可能なまでに病気を取り巻く状況は変化してきている。月に約50人以上の統合失調症患者さんが訪れているという、まつもとメンタルクリニック(北区)の松本出(まつもと いずる)院長にお話を伺った。
100人に1人が罹患する珍しくない疾患
統合失調症は、考えがまとまりにくくなったり気持ちが不安定になったりする状態が続く精神疾患。精神科ではうつ病などと並ぶ代表的な病気で、100人に1人の割合で発症するとされ、多くは10代後半から30代前半くらいまでに発病のピークがあるという。
「統合失調症の本質的な原因は解明されていませんが、前頭葉の機能障害による認知機能障害が疾患の中核であるということが分かってきています」(松本院長)。治らないのではという悪いイメージを持っている人も多いかも知れないが、治療薬やリハビリテーションの進歩によって社会復帰が可能となるまでに回復する病気となってきているという。
症状があっても本人は自覚がない
症状は、陽性症状、陰性症状、情動障害、認知機能障害の4つに分類することができる。「陽性症状は本来あるはずのないものを見たり、聞いたりする幻覚や幻聴、あるべきでないことを信じ込んだりする妄想などの症状で、発症直後の急性期に起こる症状です。幻覚や妄想自体は他の精神疾患でも認められますが、統合失調症に特徴的なのは、本人に命令したりその存在を否定したりする内容の幻聴や他人が自分の悪口を言っているのではないか、バカにしているのではないかという疑い(被害関係妄想)などがあげられます。うつ病でも類似した症状が起こることがありますが、その違いは気分との同調があるかどうかという点がポイントとなります。うつ病の場合には気分が落ち込んでいる時期を中心としてこれらの症状が起こりますが、統合失調症では気分と無関係にこれらの症状が起こります。また自分の周囲の環境が無気味に変容して迫ってくる、誰かに付け狙われているという思い込みもよくみられます。このような症状があっても本人には病気だという認識がない(病識の欠如)も特徴的です」。
陰性症状は陽性症状とは反対に本来あるべきものがなくなる状態で、表情や感情などがなくなって無表情になったり、意欲が低下して引きこもってしまったりすることがよく認められる。陰性症状は、慢性期に徐々に始まり長期間にわたって患者さんとその家族を苦しめるものである。
情動障害は主にうつ状態であることが多く、急性期の陽性症状治療後にみられることが多い。認知機能障害とは注意力や集中力が持続しない、記憶障害、判断力が鈍る、物事の段取りが分からなくなるなど統合失調症の中核ともいえる症状で、患者さんの社会生活を困難にする一大要因である。
「認知機能障害は発症前の前駆段階からあるといわれており、発症の5年程前には既に不登校や引きこもりなど社会的適応が不十分になっているケースがよくみられます。現在は病気の早期発見・早期の治療的介入のためにこの前駆段階の症状の研究が進められています。近年注目されている発達障害でも類似した症状がありますが、発達障害では症状が初めから一定ですが、統合失調症ではある程度の年齢を過ぎてから徐々に症状が現れる傾向があります。この分野は現在まだ研究段階であり、今後の進展が期待されます」。
変化する症状に合わせた薬物療法
治療は薬物療法やリハビリテーションで、精神症状の緩和はもちろんのこと、認知機能の低下を予防し、場合によってはそれ高めることを目標として進めていく。患者さんは病気に対する自覚がないことも多いが、まつもとメンタルクリニックではパンフレットや心理教育などを通して、患者さんや家族に病気に対する理解を深めてもらっているという。また治療を行っていく際にも、患者さんの病気の状態を明確に説明してから、どのように薬剤を選択、変更していくのかなどを相談しながら共に方針を決定していくように努めている。
「治療の中心は薬物療法で、非定型抗精神薬といわれる抗精神薬が主流となっています。幻覚や幻聴、妄想などの症状が強い場合にそれを緩和する作用があり、現在は3剤まで併用することが出来ますが、できるだけ単剤での使用を心がけるように推奨されています。薬剤の副作用、特に鎮静効果が強すぎると認知機能を妨げてしまい社会復帰が遅れる可能性があることから、変化する症状に合わせてバランスをとって治療を進めていく必要があります」。
急性期の陽性症状は、薬物療法を開始して約1~2か月で落ち着いてくる。その後は認知機能を助け、再発を予防する目的で薬物療法を進めていく。
「脳内神経伝達物質であるドーパミンの作用をブロックするドーパミンアンタゴニストというタイプの薬などがよく用いられますが、薬が強過ぎると副作用で陰性症状が悪化し、意欲やモチベーションの低下などが起こることがあります。そこで脳内の様々な部位に作用して効果を表すMARTAという薬剤や、ドーパミンという神経伝達物質の通り道を完全に遮断することなく、そのシステムのバランスをとる作用があるDSS(ドーパミン・システム・スタビライザー)という種類の薬剤が認可され、よりよい効果を得ながらかつ副作用の軽減も可能となっています」。
統合失調症は再発を防ぐことが重要な病気で、症状がある程度収まっても薬を継続的に飲み続ける必要がある。そのため薬剤の形状などが工夫され、一日の服薬回数が1回ですんだり、水なしで飲むことが出来る(口腔内崩壊錠)などが可能となっている。また薬剤の中には注射薬もあり、1度の注射で2週間~1か月効果が持続し、患者さんの服薬管理の負担軽減に役立つものもある。
「再発の大きな原因の一つに服薬が継続できない、不規則になるということがあり、これも病気の症状の一つといえるかもしれません。統合失調症は再発を繰り返すと前頭葉の委縮が進行し、それとともに認知機能がさらに悪化することが知られています。低い認知機能はさまざまな日常・社会生活に必要な技能の低下をもたらし、患者さんの生活の質は悪化し、社会復帰が妨げられます。持続的に効果のある注射薬は血液中の薬剤濃度が安定していることから、確実に症状を改善し副作用が出にくいという利点もあり、当クリニックでは社会復帰に成功、定職が持続している事例もあります。患者さんからは、受診するとき以外は病気のことを忘れていられる、必要な日常生活により専念できるという声も聞かれます」。
家族もチーム医療の一員
薬物療法以外にリハビリテーションも重要な治療となる。デイケアや作業所、就労支援などを通して対人スキルや社会的技能の習得などの促進が行われているが、地域で患者さんが安心して生活できるような受け入れ体制はまだ不十分なのが現状という。まつもとメンタルクリニックでは訪問看護ステーションや作業所などと連携し、トータルで患者さんをサポートする体制を整えているという。
リハビリテーションの分野では認知機能に特化した認知リハビリテーションも行われるようになってきており、前頭葉を鍛えることで認知機能の底上げを図ることを目的としている。
「簡単に言えば、脳トレのようなもので、集団で「伝言ゲーム」を行ったり、じゃんけんで相手より後に負ける手を出す「後だし負けじゃんけん」、「ジャスチャーゲーム」などさまざまなプログラムがあります。今後はコンピュータープログラムなども開発され、取り入れられていくのではと予測されます」。
どのような病気もそうであるように、統合失調症も早期発見・治療を行うことが重要。リハビリテーションも急性期の強い症状が治まれば、早期に開始すること望ましいという。
「多くの疾患に共通するように統合失調症の治療もチーム医療が重要です。医師、コメディカルなどの医療関係者と患者さん本人やそのご家族が協力して病気に向き合い、共通の正しい理解に基づきながら常に一緒に判断、選択を行いながら、継続的な治療と支援を行っていくことが大切です」。
またネット依存症の論文がでました
次々と出てきますね。英語の得意な方、是非読んでください。得意でない方もlet’s try!
ネット使用に問題のある学生を、ゲームとそれ以外の使用者に分けて比較すると、両者ともに同じくらい心理的な問題を抱えている人が多いとのことです。またゲーム使用者でなくても、それ以外のネット使用が行き過ぎると抑うつ傾向が顕著になるとのことです。今私が書いているようなブログでも依存になることもあるようです。気をつけないと!
Esther Strittmatter, Michael Kaess, Peter Parzer, Gloria Fischer, Vladimir Carli, Christina W. Hoven, Camilla Wasserman, Marco Sarchiapone, Tony Durkee, Alan Apter, Julio Bobes, Romuald Brunner, Doina Cosman, Merike Sisask, Peeter Värnik, Danuta Wasserman, Pathological Internet use among adolescents: Comparing gamers and non-gamers, Psychiatry Research, Volume 228, Issue 1, 30 July 2015, Pages 128-135, ISSN 0165-1781, http://dx.doi.org/10.1016/j.psychres.2015.04.029.
(http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165178115002322)
Abstract: Abstract
“Internet gaming disorder” was recently included in Section 3 of the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM-5). Non-gaming Internet activities were not considered because of a lack of evidence. This study examined whether gamers differ from non-gamers with respect to their psychological well-being among students who show pathological Internet use (PIU). This cross-sectional study was conducted within the project “Working in Europe to Stop Truancy Among Youth (WE-STAY)”. A total of 8807 European representative students from randomly selected schools were included. The Young Diagnostic Questionnaire was applied to assess PIU, and students with this condition were divided into gamers (PIU-G) and non-gamers (PIU-NG). Overall, 3.62% and 3.11% of the students were classified as having PIU-G and PIU-NG, respectively. A multinomial logistic regression revealed that students with PIU-G and those with PIU-NG showed similarly increased risks for emotional symptoms, conduct disorder, hyperactivity/inattention, self-injurious behaviors, and suicidal ideation and behaviors. Students with PIU-G were more likely to be male and have a higher risk for peer problems than those with PIU-NG. Students with PIU-NG had a higher risk of depression than those with PIU-G. The significant psychological impairment of PIU-NG suggests that it should be considered in future diagnostic criteria.
Keywords: Internet addiction; Internet gaming disorder; Psychological impairment; Adolescents; WE-STAY
LINEと依存症の記事です
MSN で見つけたおすすめの記事です: LINEはキケン!深刻な学力&集中力低下 子どもの成長妨げ、依存症を量産 http://a.msn.com/01/ja-jp/BBkKvDi?ocid=se
お留守番
ネット依存症
ネット依存症についてのシンポジウムに参加してきました。Facebook、LINEなどのsocial network service(SNS)、オンラインゲームなどが特に依存性が高く、仕事や勉強以外での使用が5時間以上を超えると危険性が高まるとのことです。成人に比較して思春期の子供達の方が圧倒的に問題のあるネット使用が多く、課金制のゲームを販売する会社のターゲットになり、タバコなどと同じようにその後も強迫的に使用を続けるようになるとのことでした。しかし、国際的な診断基準は未だに確立しておらず、日本などが中心となりWHOにも働きかけているようです。私のクリニックでも多くの若者が多大な時間とお金をネットやスマホに浪費しており、それを取り上げると家庭内暴力やうつ状態に陥ることをよく見ていました。もしかするとそのような精神状態の変化は依存症に見られる離脱症状かもしれません。このような行動に対する嗜癖は、アルコールや薬物などの化学物質に対する依存症と同一のものとして扱うことができ、それに関連する脳の部位(報酬系と呼ばれます)も共通であることが知られています。うつ病や発達障害などの精神疾患との合併も多いことが既に知られています。社会構造の問題も考えなければいけないとは思いますが、皆さん一人一人がこの疾患概念についてきちんとした知識を持ち、常に細心の注意を払って今後の動向を見守る必要があります。